歯周病から大事な歯を守りましょう

初期の歯周病はあまり自覚症状がないため、知らないうちに進行します。気づいたときには、抜歯が必要な状態になっていることも珍しくありません。歯周病を予防し、かけがえのない歯を守るためには、しっかりとしたお手入れと歯科医院での定期検診を習慣にすること、そして必要な場合はできるだけ早期に治療を始めることが大切です。

スケーリング

スケーラーと呼ばれる専用の器具を使って、歯周病やむし歯の原因となる歯の表面や歯ぐきとの境目についた歯垢（プラーク）、歯石をきれいに取り除きます。こうした汚れは、歯みがきなど日ごろのお手入れだけでは落とすことができません。大事な歯を守るため、歯科医院での定期的なケアを習慣にしてください。

SRP

スケーリングと歯ぐきに隠れている部分をきれいにするルートプレーニングを組み合わせた治療です。専用の器具で歯垢や歯石を取り除いた後、再び汚れがつきにくいように表面をツルツルに仕上げます。歯周病の基本治療として知られ、軽度の歯周病に有効な治療法です。

プラセンタ注射

プラセンタ（胎盤）のエキスを注入する治療法です。細胞を活性化させて、人間が本来持っている治癒力を高める効果があるとされています。もともとは厚労省の認可を受けた肝炎の治療法ですが、歯科診療にも応用できることが実験で明らかになっています。

歯周外科処置

歯と歯ぐきの間の歯周ポケットの奥深くまで歯周病菌が侵入すると、一般的な歯周病治療では症状の改善が見られないケースが少なくありません。こうした場合は、歯ぐきを切開するフラップ手術などの歯周外科処置を行い、歯周ポケットの奥の汚れをきれいに取り除きます。

内服

歯周病菌が潜んでいる歯垢・歯石を取り除くスケーリングやSRPと並行して、抗生剤と抗真菌剤を服用することで、歯周病の症状のより効率的な改善を目指します。事前に検査を行って歯周病菌の種類を特定し、除菌効果が期待できる内服薬を処方します。